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渡辺 憲和の『Dunyaturuソリューションズのビッグデータビジネスへの取組み事例(2013年度)』|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

特集・コラム

Dunyaturuソリューションズのビッグデータビジネスへの取組み事例(2013年度) Dunyaturuソリューションズのビッグデータビジネスへの取組み事例(2013年度)

ビッグデータビジネスを行ってきて、わかってきた5つのポイント

 Dunyaturuソリューションズでは、お客様へのデータ利活用のご提案、お客様と共同での実証実験、自社のデータを活用したビジネス立ち上げなど様々な活動を行ってきた。その際、いろいろなお客様と接している中で感じるのは、データ利活用によく出てくる事例は、その企業が多くの人・カネ・時間のリソースをかけて試行錯誤した結果、ようやく成功した事例であり、簡単に成果を手に入れたものではない、という事である。

 どの事例でも、「何が課題で、どんなデータがあり、何を目的としてデータの利活用を進めるか」という当たり前の事をまずは明確にし、組織内で合意を取ることが大前提になっている。(これが最初の大きな壁であるのだが)

 この1年の取組みの中で、データの利活用を検討する際に認識しておくべきこととして、ベンダから見た観点で5つのポイントをまとめてみた。

図1 ビッグデータ利活用事例における5つのポイント

図1 ビッグデータ利活用事例における5つのポイント

その1 お客様の取組み方の傾向が、日米で異なる。

  • アメリカでは(日本の先進事例もそうであるが)、お客様が自社で製品やツールを選択し、自社が主導でデータの分析を行う傾向が強い。
  • 日本では(大多数の企業が)、ベンダやコンサルティング会社にデータ利活用の提案を求め、そこから検討を始める傾向が強い。

その2 お客様毎に、データ利活用の検討を始める目的が異なる。

  • 他社に勝つために、自社のコアとなる業務やプロセスを強化する事を狙い、目的が明確であるケースと、他社も取り組み始めているからとりあえず何か始める、というケースに大きく分かれる。勿論、後者のケースが多く、社内の体制も担当部署任せのケースが多い。

その3 データ分析は全体の一部であり、データ・サイエンティストがいるだけではうまくいかない。

  • データの分析、利活用のプロセスには、データの収集、複数データの統合、データを分析できる形にするための編集や加工、欠落データや不整合データへの対応、などの前処理があり、この工数が全体の6~8割を占めるケースが殆どである。またこのフェーズでは、自社の業務やデータを理解しているお客様の参画は必須であり、データ・サイエンティストがいるだけではどうしようもない。

その4 データ分析だけでは結果が出ない(効果が出ない)。

  • データは分析して終わりではなく、分析結果を業務にフィードバックし、目的を達成することで初めて効果が出る(価値が発生する)。このプロセスはお客様自身が主体的に行うことが必須であり、お客様が行う以外に効果は出ない。

その5 自社に眠っているデータの活用から始めてみる(データはすぐに集められない)。

  • いきなりいろいろなデータを収集しようとしてもうまくいかないケースが多い。自社に存在するが使っていないデータ、ためているだけのデータの利用から検討してみることが効果的である。これまで蓄積しているデータを分析し、そこから新しい予見を導き出すためには、ある程度のデータの蓄積が必要である。
  • 財務データ、人事データ、メールデータ、POSデータなど、同じデータでも今までと違う視点から分析すると新たな気づき、結果を得られるケースが多い。(勿論、目的がはっきりしていることが前提である)

ビッグデータの特徴と利活用における課題

 ビッグデータの特徴についてはいろいろな観点から紹介されており、図2に示すような特徴が共通的な認識となっている。この中でデータの分析&利活用により経済的価値が発生する、という事が特に注目すべき点であり、そういう意味ではデータ量的にビッグデータと呼ばれるではなくても(テラバイト、ペタバイトの大きさでなくても)、データの利活用の対象になると考えている。

図2 ビッグデータの特徴と利活用における課題

図2 ビッグデータの特徴と利活用における課題

 図2にはビッグデータの特徴と利活用時の課題についてあげている。この課題について、我々は大きく2つに分類している。

 1つ目は、プラットフォームに関するもので、大量/高速なデータ処理への対応、多種・多様な技術や製品を組み合わせなければならない、データ取扱い時の暗号化/匿名化などのプライバシーへの対応、というような課題が該当する。

 2つ目は人財/組織/ノウハウに関するもので、データ利活用そのものの経験とノウハウの不足、データ利活用のプロセス全体に対応できる人財の不足(分析だけでなく、データの整備や見える化、分析結果の業務プロセスへの反映等も含む)、これらを実現するための組織化などが該当する。

Dunyaturuソリューションズのビッグデータビジネスの方向性

 多少前回のくり返しになるが、前述のビッグデータ利活用時の課題をふまえ、Dunyaturuソリューションズとして2つの分野でビジネスを展開している。

図3 Dunyaturuソリューションズのビッグデータビジネス

図3 Dunyaturuソリューションズのビッグデータビジネス

 1つ目は、データ利活用のためのプラットフォームの提供であり、2つ目は、データ利活用に向けたノウハウとハイブリッド・インテグレーションの提供である。ハイブリッド・インテグレーションとは、データの収集~見える化~分析~改善施策の提案までを一気通貫で提供するものである。今回はデータの利活用のハイブリッド・インテグレーションによる価値創出の事例についてご紹介していく。

事例紹介:人間行動分析を通じた売上向上

 本事例では、流通・小売におけるデータ利活用による売上向上のための取組みについてご紹介する。
 これは、人の属性、人の流れ、人とモノとの関係を見える化し、売上等の業務情報と合わせて分析することにより、目標(この場合は売上向上)達成のための取組みを行うものである。

図4 購買前後の行動把握

図4 購買前後の行動把握

 図4にあるように、これまではPOSデータから、店舗において売れた商品の情報、及び購入した顧客の情報しかわかっていなかった。この時に、来店有無、非購買者、店舗内の動き、購買後の行動など、購買前後の行動を捉え行動プロセスの可視化ができれば、より多くの顧客を取り込み購買につなげるための施策を打てるようになるはずである。

 来店から購買までの購買プロセスを表したものが図5である。今までは一番右の購入プロセスしかわからなかったが、来場プロセスから検討プロセスまでも可視化できるようにしようとしている。

図5 行動プロセスの可視化

図5 行動プロセスの可視化

 次に、どのように行動プロセスを可視化していくか、ご紹介していく。

 図6は来店者の属性把握の例である。カメラを利用して、性別、年齢層を捕らえ、来場者の傾向を分析する。尚、プライバシー保護の観点から来場者の属性分析後は映像データは消去している。
 これにより時間帯ごとの来場者分布、売上との相関などが把握され、客層に合わせた販売施策を取ることが可能になる。実際に、店舗側が想定していなかった来場者分布が明らかになるなど、過去の経験とは異なった結果が出るケースもある。

図6 来店者の属性把握/分析

図6 来店者の属性把握/分析

 次は、来店者/非来店者の行動把握の例である。

 レーザーセンサを利用して、店舗外/店舗内の人の流れを把握する。これにより店の前を通過する人、店舗に入って来た人の行動を捉えることができる。レーザーセンサーの例を図7に示す。また実際に店舗内での人の動きを図8に示す。

図7 店舗内/外の行動把握

図7 店舗内/外の行動把握

図8 レーザーが捉えた人の動き(軌跡)

図8 レーザーが捉えた人の動き(軌跡)

 店舗外/店舗内の人の流れにより以下のことがわかってくる。

・店の前を通過した人、及び店に入ろうとして入らなかった人(引き返した人)の動き。
・店に入った人の動き。店内の行動、買わなかった人の動き、買った人の動き、買った後の行動、など。
・店内で人が集まるエリア、立ち止まるエリア、人が来ないエリア、など。

 これらの人の動き(軌跡)を可視化した結果と商品の販売状況、店内の状況を合せて分析することで、これまでわかっていなかった状況が見えてくる。図9に人の動き(軌跡)と商品の販売状況を合せて分析した結果の例を示す。

図9 買い回りプロセス分析

図9 買い回りプロセス分析

 買い回りプロセス分析の例について以下にご紹介する。

①店舗前の人の流れが多いにも関わらず、来店率があがっていないケース。

(原因)
・該当の時間帯に入り口付近のレジ待ちが多発、店舗前の引き返し客が発生していた。
(施策)
・混雑時のレジの増設、店外から店内の見え方の変更、など。

②来店客の寄付きの多い棚、少ない棚が明確になり、施策を検討するケース。

(施策)
・寄付きが多く売れている商品は、販売量を増やすなど販売を強化。
・寄付きが多いが売れていない商品は、商品説明の強化を実施
 (来店者が興味を示しているので、商品自体は悪くないはず、と仮定)
・寄付きが少ないが売れている商品は、もっと来店客が集まるエリアに移動など露出を強化。
・寄付きが少なく、売れていない商品は入れ替え。

 上記の他にも、来店客が購入後にどういう動きをするか把握し、レジ清算後のついで買いを誘う施策を取るというケースもある。このように来店客が購入した内容だけではなく、見える化する範囲を広げることで、より多くの顧客を誘導し、より購入して頂けるような施策を取ることで販売増・売上向上に結びつけていくことが可能になるのである。

上記特集の詳細資料を、以下のスライドショーからご覧いただけます。(パソコンでご覧ください)
人間行動分析を通じた売上向上

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ソリューション戦略本部 ビッグデータビジネス推進センタ
渡辺 憲和

1983年に旧Dunyaturuソフトに入社、金融系SE、ERP関連SE、内部統制ビジネス立上げを経て、全社事業企画部門に異動。
その後、新規事業企画/立上げ、事業公募制度運営などを経て現在に至る。

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