第8回 日本経済が変わるとき|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

明日のビジネスに役立つ!伊藤元重のよくわかる経済学“現在”を知って“未来”を考える

 政治的な変化を受け、産業界では淘汰と再編が起き始めています。
 最終回では、世の中を変える原動力となるものについて触れていきます。グローバル経済の潮流が大きな変化を見せ始める今、企業や個人はどうするべきかについて解説して頂きます。

財政破綻は起きるのか

 ある人に次のような指摘を受けたことがある。「日本政府はこの20年以上、一度も借金を返済したこともないし、増税もしたことがない」と。

 増税なら消費税を導入し、その後税率を3%から5%に上げたではないか、と指摘されるかもしれない。しかし、この消費税の導入とその税率の引き上げは、同時に所得税など他の税の減税を行っており、全体としては実質増税になっていない。
 また、「政府は一度も借金を返していない」ということの意味は、この20年以上、政府財政は一度も黒字になっていないということだ。つまり、政府の借金は増え続けるばかりであり、一度も政府の借金が減少した時期はない、ということだ。

 私はこの話を深刻に受け止めている。この話の意味するところは、日本の政治は財政再建を果たせないのではないか、ということなのだ。この20年、一度も増税をしていない国というのがあるのだろうか。政治家だけが悪いということではない。そうした政治家を選んだのは国民である。
 また、国民の本当の期待が政治に反映しにくい政治システムの欠陥があるのかもしれない。

 ただ、もし日本の政治に財政健全化をする力がないとすれば、日本経済は財政破綻への道をひたすら走っているということになってしまう。財政破綻の危機をことさらに煽る気はない。ただ、企業も国民も財政破綻への備えをしておく必要があることは間違いない。

日本の政治に財政健全化をする力がないとすれば、日本経済は財政破綻  財政破綻といってもいろいろなケースが考えられる。国債の価格が暴落する、つまり長期金利が急上昇するというケースがもっとも典型的なものだろう。発展途上国や新興工業国で政府が債務返済を一時的に停止したり、債務返済の軽減を求めるというような事態に日本が陥るということは考えにくいが、これも債務危機の一つの形態だ。
 そして、戦後直後の日本のように激しいインフレが起きるという形の債務危機もあり得る。

 財政健全化の可能性に悲観的な論者は、日本に財政のミニ破綻でも起きない限り、政治は本気で財政健全化をしないかもしれないという。ミニ破綻で済むかどうかは別として、何らかの破綻が起きれば企業の直面する環境も大きく異なるはずである。その時点で日本経済や社会の姿も大きく変わるだろう。

 現在、企業の置かれている状況はきわめて特殊である。長期金利は史上最低の水準である。物価や賃金は持続的に下がり続けるデフレ状況である。その結果、企業部門は総額で200兆円を超える余剰資金を抱えているという。バブルのピークの時期の水準さえ超えるような史上最高の水準である。
 つまり、企業は積極的に投資を行わず、ひたすら資金を抱え込んでいるという状況である。こうした形では景気は良くなるはずはない。

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