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ビジネスの「今」が見えてくる!幸田真音のマイン・スコープ 第1回

第2回 経済小説に経済の「今」を読む ?もしも、今とは違う結果を望むのなら? その1?

国債の入札で「未達」が起きる!?

 焦りにも似た思いにかられて、考えついたのは、国債発行の最前線ともいえる入札の現場そのものを舞台の真ん中に据えた、サスペンス小説を書くことでした。

 国債入札に参加する日系と外資系の大手金融機関の債券ディーラーやファンド・マネージャーが、いつまでたっても改善されないこの国の借金体質に憂いを覚え、ある日結託して入札をボイコットしたらどうなるだろう。

 日頃はむしろ国債市場を守り、支えるために心を砕いている彼らが協力し、あえて市場を暴落させて、危機感のない政治家たちに冷水を浴びせ、「喝」をいれるとしたら……。

 国債の入札は、発行計画に応じた一定の発行額を財務省が募集し、それに対して市場参加者がそれぞれに応札する。つまり、この価格でいくら買いたいと、札をいれる行為です。

 償還期間や相場環境によってさまざまですが、募集総額に対して、ざっと二、三倍かそれ以上の応札があるのが普通で、価格の高いほうから順に、募集額に達するまで落札者を決めていきます。

「未達」により国の借金が賄えなくなる日本 その入札で、もしも「未達」を起こしたらどうなるか。とくに、当時取引の中心的な存在で、長期金利の指標にもなっている10年物の国債の入札が失敗したら、さぞかしインパクトは大きいはず。その影響は、はかり知れません。

 募集額に応募額が達しないことを「未達」というのですが、つまりは入札の失敗です。もしも、それが起きたらどうなるか。国債の発行ができなくなり、国の借金が賄えなくなるわけで、そんなことになったら日本はどうなるのか。

 国債だの財政だのというといささか敷居が高くても、事件がらみのハラハラ・ドキドキのサスペンス仕立てにすれば誰もが手に取り易いかも。ストーリーを追って知らず知らずに読み進み、気がついたら国債のことが理解できている。そんな作品を書きたい。

 タイトルも、ズバリ『日本国債』に決めました。版元の営業から「そんなタイトルの小説なんて聞いたことがない」と猛反対されましたが、今度ばかりは譲りませんでした。

 真っ先に取材で訪れたのは、国債の発行を担当する当時の大蔵省の理財局国債課。どうせ書くなら、作品を通して初めて国債の現状を知る読者のために、完璧に正確な情報を伝えたいと思ったからです。

 さすがに敵地に単身乗り込んでいくような緊張感がありました。でも、勇気をふるって言いました。まるで宣言をしているような気分でした。

「国債の入札で、未達が起きる小説を書こうと思っています」

 当時の担当者は一瞬ドキリとした表情になり、でもすぐ笑顔を取り戻して、即座に首を振りました。

「ハハハ、幸田さん。未達なんて起きませんよ。少なくとも私の任期中はね。それに、そんな小説を書いても、一万部も売れないでしょう」

 2年をかけて、のべ200人の関係者に会って取材を重ね、何度も書き直して、2500枚に及ぶ原稿を半分ほどに凝縮しました。刊行は2000年の11月。

 そして、大蔵省の担当者の言葉は、見事にはずれました。

 もっとも、刊行後2年も経たない2002年9月20日、実際に10年債の入札で本当に「未達」が起きてしまったときは、私自身も驚きました。

 このあたりには、おもしろい話が目白押しですが、続きはまた次回に。

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次回予告

第3回 国債のリスク
国債入札で実際に起きてしまった「未達」を、次回はさらに掘り下げます。また外国国家への融資におけるリスクについても取り上げる予定です。
(2011年2月上旬公開予定)

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