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スポーツ選手に学ぶ!仕事やる気術 金井壽宏のモチベーション講座

第7回 東北楽天ゴールデンイーグルス 野村克也監督 「組織の潜在能力を引き出すリーダーの言葉」

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野村監督の「叱責」や「ぼやき」の効果とその背景について考えてきましたが、こうした「言葉力」が、突然効果をもつことはありません。監督としての実績がある野村監督ですら、新たなチームに就任した直後は、誰もがその毒舌ぶりに面食らったことでしょう。

野村監督のような「叱責」や「ぼやき」は、生ぬるい甘えや勘違いを一掃するような、いわば「良質な怒り」です。しかし、受け手側がそれについていけなければ、ただの怒声や愚痴でしかありません。一人ひとりのメンバーが、リーダーの言葉をきちんと受け止め、伝えようとしていることを理解できるような土壌づくりも、リーダーの重要な仕事であることは間違いないでしょう。では、いったいどのような環境を構築すればよいのでしょうか。

まず、「良質な怒り」が実現しうる状況について考えてみましょう。第一に、信頼関係(ラポール)がなければ、人は耳を貸しません。そして、第二にしっかりとした根拠が示せることが必要です。さらに、そこに「もっと成長してほしい」というような愛のあるメッセージが込められていれば、なお良いでしょう。しかし、時には感情的に情熱を伝えることも効果的です。第三に、思いつきで怒っていないことです。メッセージ性とも関係がありますが、育てる気持ちが必要です。第四に、喜怒哀楽がある人でないと、怒りだけが浮き立ちます。うれしいときには一緒に思い切り喜んでくれ、くやしいときには、一緒に泣いてくれる人が、叱ったり、怒ったりするからいいのです。 この中で最も難しいのが、おそらく「信頼関係(ラポール)を築くこと」でしょう。精神療法家たちも、ラポールは、治療するうえで、いちばん大事なものだと考えています。十分な実績を持っていれば、それだけで尊敬され、信頼関係が出来上がるのでしょうか。いいえ、錯覚しがちですが、実は尊敬だけでは信頼関係は築けません。

信頼関係を築くには、お互いを理解し合うことが必要。つまり、綿密なコミュニケーションや観察を通じて、まず相手を知り、その上で自分を知ってもらうことです。どうしても立場が上になると、自分の持論を知ってもらうことばかりを優先しがち。しかし、まず初めに相手を知ろうとすることが大切です。

人間の才能なんて、どこに隠されているか分からない。相手の話を聴いてみる。それが第一歩。そこから組織の活性化がはじまる*

伸び悩んでいる者には、変わる勇気を持たせる*

選手の長短所を知り尽くしてこそ、的確なアドバイスや指示が可能になります。いや、選手自身が自分で、自分の弱み・強みを客観的に把握し、それに対する解決策を自分で考えられるようになることが重要でしょう。ここでも野村監督は観察眼の鋭さを発揮し、選手のクセなどを的確に見抜き、改善するためのテーマを与えていくのです。そして、その繰り返しを積み重ねていくうちに、信頼関係がつくられていくというわけです。

部下を『信じる』というのは、リーダーの重要な資質*

適正な評価こそ、よい環境づくりのスタート。どんな選手もそれなりの能力と適性を持っているからだ*

人を知ること、そして伝えたいことを伝えていくこと、そして実践に活かしていくこと。その結果、「叱責」も「ぼやき」もアドバイスとして受け入れられる組織に出来上がっていくのでしょう。勝てる組織は一朝一夕に、つくられるものではありません。時間をかけ、誠実に地道に取り組むことで実現するものなのです。

1年目には種をまき、2年目には水をやり、3年目には花を咲かせましょう*

あなたも、3年後の「強い組織」を目指して、まずは一人ひとりと十分に向き合っているか、そこから考えることからはじめてみませんか。

参考文献

  • 『野村の流儀 人生の教えとなる257の言葉 』野村克也(ぴあ)
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