【第103回】照明デザイナー 戸恒浩人「省エネ時代における照明デザインの役割とは──東京スカイツリーに託された『光の哲学』」|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

平成の世にサムライを探して 

【第103回】照明デザイナー 戸恒浩人「省エネ時代における照明デザインの役割とは──東京スカイツリーに託された『光の哲学』」

江戸の力強さと上品な美しさ──。東京スカイツリーの照明は、1日おきに異なる表情を見せる。その照明を担当したのが、照明デザイナーの戸恒浩人氏である。彼はこの大建造物を照らし出す灯りにどのような思いを託し、何を表現しようとしたのか。東京スカイツリーに込められた「光の哲学」を読み解く。

より少ない光量で より大きな効果を

戸恒浩人(とつねひろひと)プロフィール
1975年生まれ。東京都出身。
東京大学工学部建築学科卒業後、ライティングプランナーズアソシエーツに入社し、照明デザイナーの道に進む。
2005年、シリウスライティングオフィス設立。07年、32歳の若さで東京スカイツリーのライティングデザイナーに抜擢される。

※黒字=戸恒氏

── 東京スカイツリーの照明デザインのコンセプトが生まれた経緯をお聞かせください。

東京スカイツリーは、東京の歴史ある下町に建つという大きな特徴があります。そこで「江戸の心を光で表現する」という発想からすべてを始めることにしました。では、江戸の心とは何か。そう考えた時、二つの方向性があると思いました。一つは、「ちゃきちゃきの江戸っ子」と言われるような、威勢がよく、いさぎよいイメージ。もう一つは、江戸の町人文化の洗練美です。そのそれぞれを表現する照明を、「粋(いき)」と「雅(みやび)」と名付け、一日おきに異なるライトアップを行うことにしました。

── 「粋」と「雅」とは、それぞれどのような照明なのでしょうか。

塔の中心には心柱と呼ばれる構造体があります。それを水色の照明で照らし、まるで背骨が透けているように見せるのが「粋」です。こちらの照明は、江戸の力強さを表現しています。

一方、「粋」とは逆に、外側の鉄骨を照らし、曲面の柔らかさや美しさを強調したのが「雅」です。東京スカイツリーの鉄骨は上から見ると正三角形になっているのですが、そのうち真北の方のみを紫の光で照らしています。それによって方角がひと目で分かるのも「雅」のコンセプトの一つになっています。

── 東京スカイツリーの照明は、東京タワーや従来の高層ビルのライティングと比べると、大変抑制されていると感じます。

従来の建造物と比較すると、面積当たりの照度は非常に低くなっていますね。全体の明るさを抑制し、明るい部分と暗い部分のコントラストを付け、陰影を美しく見せる。それが東京スカイツリーの照明の大きな特徴です。

東京スカイツリーの照明デザインのコンセプトを表した戸恒氏による素描照明デザインはもともとヨーロッパで成立したもので、「石造りの建物を派手に景気よく照らす」という発想が大元になっています。エッフェル塔や東京タワーの照明は、その発想でつくられています。

しかし、これからの時代に求められるのは、より少ないエネルギーでより高い効果を出すという考え方です。光を使えるだけ使うのではなく、光量を落として省エネを追求しながら、美しさも同時に成立させる。そんな照明デザインが必要だと僕は考えています。それを実現したのが、東京スカイツリーのライティングというわけです。

── 実際のライティングを初めて見た時の感想をお聞かせください。

部分的な試験点灯は早い段階から見ていたのですが、一観客の立場でライティングを体験したのは、東京スカイツリーのオープンの2週間ほど前でした。「東京ホタル」というイベントがあって、そこで照明が一部点灯したんです。数万人の観客の中に混じって照明を見上げたのですが、周囲にいるお客さんたちが点灯した瞬間にものすごく喜んでくれて、「皆さんに受け取ってもらえた」「思いが届いた」と、心から実感することができました。

自分の世界観を純粋に表現した

── これまでどのような仕事をしてきたのですか。

大学は建築学科だったのですが、大学院には進まずに、照明デザイン事務所に就職しました。そこで8年近く働いて独立しました。独立当初は仕事も少なく、住宅など比較的規模の小さな案件をこつこつやっていましたね。

戸恒氏(取材が行われた戸恒氏のオフィスにて)最初の転機となったのが、ホテル日航東京の「ルーチェ マーレ」というチャペルの照明でした。その仕事で照明デザインの賞をいただき、その後、浜離宮恩賜庭園の照明のコンペに声を掛けられて、という感じで徐々に仕事が広がっていきました。東京スカイツリーの照明の提案のお話をいただいたのは、それらの仕事が評価されてのことだったようです。

── 32歳という若さで照明デザイン担当に抜擢された一番の理由は何だったと思いますか。

無邪気にデザインを考えたのが良かったのではないかと自分では思っています。まさか僕のような若いやつの案が採用されるはずはない。実績のある方が担当することになるのだろう。でもいい提案ができれば、他の仕事に結び付くかもしれない。コンペに勝とうと思わずに、純粋に自分の世界観を表現してみよう──。

そんなふうに考えてつくったアイデアが、たまたま、これまで見たことのないものになったようです。デザイン案を選考した方からは、「前から来ると思っていたパンチが、いきなり後ろから来た感じ」と言われました。

この続きは、Dunyaturuソリューションズの会員様向け情報提供サイト『PREMIUM SERVICE WEB(プレミアムサービスウェブ)』をご覧ください。
プレミアムサービスのご案内はこちら >>
PREMIUM SERVICE WEBをご覧いただくにはプレミアムサービスへの会員登録が必要です。
※本サービスは法人のお客様向けに提供しております。法人に所属していないお客様は入会をお断りさせていただく場合がございます。何卒、ご了承下さいますようお願い申し上げます。
プロフィールや記事など、掲載内容は取材時点のものです。現在と内容が異なる場合があります。
前回の特集を読む 次回の特集を読む
見出し、記事、写真の無断転載を禁じます。All Rights Reserved, Copyright (C) 2010, Dunyaturu,Ltd.
ページTOP

本記事の内容は公開当時のものです。本コラムに関するご意見等ございましたら、Dunyaturuソリューションズまでお問い合わせください。

www.aboutviagra.info/product/eriacta-sildenafil-citrate/

https://xn--e1agzba9f.com

>nissan-ask.com.ua
www.nissan-ask.com.ua>nissan-ask.com.uanissan-ask.com.ua<>nissan-ask.com.uawww.nissan-ask.com.ua>nissan-ask.com.uanissan-ask.com.uanissan-ask.com.uawww.nissan-ask.com.ua>nissan-ask.com.uanissan-ask.com.ua<>nissan-ask.com.ua
www.nissan-ask.com.ua>nissan-ask.com.uanissan-ask.com.ua<