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第6回 違いを認めて共に生きる―勝負脳の神髄を究めるために|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

脳医学者 林成之の「逆境を打破する勝負脳講座」
第6回 違いを認めて共に生きる―勝負脳の神髄を究めるために

最終回となる第6回目は、人間の第三の本能である「違いを認めて共に生きる」というお話をベースに、諸外国と日本の違い、そして、これからの日本のビジネスのあり方について林先生に語っていただきます。

先天的な本能と後天的な本能のズレや矛盾を調節する、第三の本能。

 長らくお付き合いいただいた私の講座も最終回となりました。そこで今回はこれまでのお話のまとめとして、これからの日本、そしてこれからの日本のビジネスを考える際にキーとなる人間の第三の本能「違いを認めて共に生きる」を中心にお話しようと思います。

 人間の本能には「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という細胞由来の先天的な本能と、自分を守る「自己保存」や、自らのアイデンティティを保つための「統一・一貫性」という組織由来の後天的な本能とがあり、その二層構造になっているというお話を前々回の講座でいたしました。さて、ここで問題となるのは、二層構造をなしているそれぞれの本能が、必ずしもマッチングしない事態が起こり得るということです。

先天的な本能と後天的な本能のズレや矛盾を調節する、第三の本能
相反する感情の葛藤を解消するには妥協できるポイントを見つけ出そう

 ビジネスでのシーンを例にとりましょう。「仲間になりたい」という細胞由来の本能があるため会社は好きだけれども、トラブルが起きたり部下や上司との関係がうまくいかなくなったりすると会社を辞めたいという感情が沸き起こります。それはこれ以上辛い思いをしたくないという組織由来の「自己保存」の本能が働くからです。しかし、あなたはまだ会社を辞めていません。それはなぜかと言うと、前々回の講座でお話した、思考や知能を生み出す「A10神経群」や「自己報酬神経群」などの神経群の連合体で生じる第三の本能が働いているからなのです。それは「違いを認めて共に生きる」という本能です。この本能が働くことで二層構造から生じたズレ・矛盾を調節しているのです。

 この第三の本能は、人間を人間たらしめている本能、人間のこころを育む大切な本能です。先程の例で言えば、「会社が好き」「会社を辞めたい」という相反する感情の葛藤を解消するには、自分なりに妥協できる部分がないかを思考し、「こういう部分を変えればうまくやっていける」というポイントを見つけ出すしか方法はありません。今は苦しいけれど、自分が成長するための試練だと考えると、本能のギャップを克服できるばかりでなく、自分のこころも大きく育むことができるのです。そして、組織のリーダーであるあなたはおそらくそうした経験を培いながら信頼を得て、今の立場におられるのだと思います。

 しかし昨今の格差拡大社会を見ていると、私はこの「違いを認めて共に生きる」という本能、つまり人間の脳が望まない方向へ世の中が向かっているような気がしてなりません。自分とは違う人を拒絶すること、自分さえよければいいのだと思うことを脳は求めていないにも関わらず、です。

 突然ですが、あなたはこれまで地球上に出現しては絶滅していった何億という生物種が、なぜ絶滅していったかご存じですか? これはアメリカの社会生物学者エドワード・O・ウィルソンの説ですが、彼が言うには、絶滅種の共通点は「近くにいる者と仲良くしなかった」ということなのだそうです。ちょっと怖いと思いませんか?日本人、日本という国、そして企業は今、そうした絶滅種と同じ方向に進んでいるのではないかという思いと、だからこそ今、「違いを認めて共に生きる」という人間の本能をもう一度見直すべきだという思いが私の中には強く渦巻いています。

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