3ページ目|第四回「女子バレー代表&男子柔道がつかんだ勝負脳」|脳が変わればビジネスも変わる 脳医学者 林成之の成果を生み出す勝負脳講座|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

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脳が変わればビジネスも変わる 脳医学者 林成之の成果を生み出す勝負脳講座

第四回「女子バレー代表&男子柔道がつかんだ勝負脳」

「一気に駆け抜けろ」。ゴールを意識した瞬間に脳血流が落ちる

 また、北京オリンピックの競泳チームは、「θリズム」だけでなく、「期限付きで、終えるまで一気に駆け上がる」というやり方がものすごい効果を生んだ好例でもあります。当初は、選考会が終わったらアメリカ合宿をして、そこでいったんペースを落として調子を整えてから、オリンピック本番に向けてペースを上げていく、という予定でした。それがスポーツ界の常識だそうですが、しかし私は、「そんなことをやっていると勝てない」と反対しました。脳科学の考え方では、脳というのは快楽を求める臓器なので、いったん休んで楽をしてしまうと、もう一度がんばろう、と思ったときに、元のレベルまで戻れるかどうかわからないのです。1年かけてトレーニングした体であっても、3日もあれば崩れてしまいます。

 そこで私は、全員が丸2日間寝ていないのに、3日目にはもっとすごい力を発揮できた救命センターの医療チームでの体験を語り、「あなたたちは世界の頂点に立とうという勝負をするのだから、人が休んでいるとき一緒に休んではいけない。高いレベルの勝負に勝つには、ここから一気に駆け上がらなければいけない」と競泳チームに伝えました。そしてアメリカ合宿では、「否定語は使わない」「練習といえども本番のつもりで全力で」、そして「一気に駆け上がろう」が合言葉となったそうです。

 「一気に駆け上がろう」とあわせて、「マイゾーン」を持つ、という考え方も選手たちには伝えました。これは、人間の脳は、ゴールと思った瞬間、ガクッと脳血流が落ちるクセがあるからです。某有名選手は「100m走で“勝った!”と思った瞬間、がくんと足が重くなり抜かれてしまった。なぜそうなったのか、わからない」という談話を残しましたが、これがいい例です。ビジネスでいうと、15~17時の予定で始まった会議も、結論がまとまりそうになると、「もう少しで終わるな」とか、「今日は早く帰れそうだ」などと考えてほっとしたりしますよね。ところが、そう思った瞬間に会議が振り出しに戻り、18時になっても19時になっても終わらなかった、という経験はありませんか? それは、ゴールを意識すると、脳の中の自己報酬神経群がもう終わったと判断し、考えるしくみが働かなくなるからです。このことから水泳選手にはゴールの少し向こうに本当のゴールがあると意識するように練習してもらいました。そうすればゴールの手前でパフォーマンスが落ちることがなくなるからです。

 ビジネスマンの方々も最初に意識したゴールを終わりと考えず、少し先を本当のゴールとして考えるクセをつけることをおすすめします。もし職種的になかなか難しいということであれば、フィニッシュ間近を「マイゾーン」として捉え、一層集中することに努めるといいでしょう。集中するためには、たとえ企画書の内容部分が完成したとしても、体裁にこだわるとか、最後の締めの言葉を考え抜くなどして、「目標の達成の仕方」にこだわるのがよいのではないでしょうか。

最初に意識したゴールよりも、少し先を本当のゴールとして考えよう。
最初に意識したゴールよりも、
少し先を本当のゴールとして考えよう。

 今回は私がかかわったアスリートの方たちの事例から、土壇場から大逆転を起こし成果を生み出す「勝負脳」の仕組みについてご紹介しました。個々の能力がいかに優れていても、それを上手にまとめあげる脳の仕組みを知らないと、実力を発揮することはできません。反対に脳の仕組みに沿ったやり方をすれば、実力以上の驚くべき成果を上げることが可能です。脳が持つ素晴らしい力を知り、ここぞという場面で最高の力を発揮するために「勝負脳」を駆使してみてください。


※本記事の内容は公開当時のものです。本コラムに関するご意見等ございましたら、Dunyaturuソリューションズまでお問い合わせください。

※このコラムの内容は、講師の方の見解です。

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