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第6回 誰でも自由に意見を発せられる環境づくり。これを実現できれば組織は活性化し、脱コモディティも図れる。|星野佳路の「組織活性化」講座|ステム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

~星野リゾート流 意識改革~ 星野佳路の「組織活性化」講座
第6回 誰でも自由に意見を発せられる環境づくり。
これを実現できれば組織は活性化し、脱コモディティも図れる。

リゾートを訪れるお客にとっては、対応してくれるスタッフの印象イコール星野リゾートの印象となる。「スタッフの判断の質を高めるには現場のモチベーションが大事」と語る星野社長は、とにかくすべてのスタッフが自由に意見を述べられるしくみをつくりあげている。星野リゾートの最大の強みともいうべきこのしくみとはどのようなものだろうか?

組織活性化はまず現場から

 「日本の観光を世界の一流にする」。これは私の使命だと考えています。星野リゾートの社長に就任して約20年、私にとってこれまでの日々は、世界のリゾートとのギャップを埋める作業だったといっても過言ではありません。

 日本の観光を世界の一流にするために、私が一番重要だと考えているのが、現場の最前線でお客様と接するスタッフです。お客様と直接向き合うのは、社長ではありません。あくまで現場のスタッフであり、お客様にとっては、自分に対応してくれるスタッフの判断が星野リゾートの判断となります。スタッフの判断の質が、星野リゾートの質を決めるのです。

 だから、「現場スタッフのモチベーション」が大事であると繰り返し述べてきました。そして、現場のモチベーションを高めるための方法として、情報を開示し共有すること、誰もが自由に発言できる「フラットな組織文化」にすること、顧客満足度という意識を持ってもらうこと、経営ビジョンを隅々まで浸透させることなどの話をしてきました。

 これは観光業やサービス業だけに限らず、すべての分野で応用できる考え方だと思います。例えば製造業の場合でも、工場などの製品を生産する現場では働く人のモチベーションを高めなければ製品の質を上げることはできないでしょう。組織を活性化しようと思えば、何よりもまずは現場ありきです。

 しかも、現場に対して上からあれこれと指示するようなやり方では、組織の活性化はなかなかできないでしょう。現場のスタッフが自ら考え、行動しないと何も変わらないし、たとえ変わったとしても長続きはしない。組織とはそういうものだと私は捉えています。

組織活性化にはまずリサーチから

 では、これまでの話を整理して、“組織を活性化するにはどうすべきか”、私の考え方を具体的な手順として述べてみます。第一に行うべきは、現状のリサーチです。業界全体や市場において自分たちがどういう位置づけにあるのかといった客観的な評価も重要ですし、お客様からの評価も大切な情報です。さらに、スタッフの意識調査などをして、内部的な問題をあぶりだすことも必要となります。可能であればスタッフの一人ひとりと直接話をして、本音を聞き出せたらいいと思います。

 こうして集めた情報をもとにして、「コンセプト」づくりに取り掛かります。ちなみにリゾナーレ八ヶ岳ではターゲットを若いカップルからファミリー層へと180度方向転換させるために、「大人のためのファミリーリゾート」というコンセプトを打ち出し、短期間で黒字に転換できたという事例もあります。

 星野リゾートでは、そのコンセプトをつくるために、非常に時間をかけます。希望者を募って、コンセプト委員会を立ち上げることから始めるのです。やる気がある人にやってもらうのが一番だと思うからですが、もし可能であれば、スタッフ全員が参加し、全員が納得するコンセプトを決めた方がいいでしょう。最も重要なのは、現場スタッフが“自分たちで考え、決める”ことであるのは何度も申し上げました。自分たちで決めたコンセプトであれば、モチベーションの向上につながりますし、全員が同じ方向を向くこともできます。上から押し付けられたコンセプトではその効果はあまり期待できません。

 すでに「コンセプト」がある場合でも、それを見直すことが大事です。「コンセプト」という言葉がしっくりこなければ、キャッチフレーズなどでもいいと思います。やっていることを見直し、これからどういう方向に進んでいくべきか、目指すべき目標を決める。そのきっかけになればいいのです。

上からあれこれ指示するのではなく、社員自ら考えたコンセプトを、全員で共有し、実践することが大切
上からあれこれ指示するのではなく、社員自ら考えたコンセプトを、全員で共有し、実践することが大切

 ですから、管理職という立場にある人の仕事は、「コンセプト」を考えることではありません。あくまでスタッフ自ら考え、議論し合える場や雰囲気をつくることが仕事です。仕事やポジションに関係なく、誰もが自分の意見を自由に発表できるようにしなければいけません。そうでなければ、会議でも正しい議論にはならないでしょう。形だけの会議をしても意味がありません。そのためには、普段から言いたいことを言い合えるような文化(社風)をつくっておかなければいけない。それがつまり「フラットな組織」ということです。コンセプトを自分たちで考えるという作業も、じっくり時間をかけて何度も議論を重ねるべきです。星野リゾートではコンセプトづくりに2~3ヶ月かかることも珍しくありません。心の底から出したコンセプトでなければ実践しても絶対に失敗してしまうのです。

 また、そのコンセプトは社の経営ビジョンと合致しているか、そのチェックは管理職の仕事でしょう。もしかしたら、会社の経営ビジョンをスタッフが知らない、あるいは理解していないという場合もあるかもしれません。その場合は会社の経営ビジョンを強く理解させることから始めなくてはなりませんが、それも管理職の仕事であると思います。

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