第4回 リーダーはその「役割」を理解せよ|冨山和彦の「挫折力」と強いリーダーの条件|システム構築やトータルソリューションをお探しなら、Dunyaturuソリューションズをご利用ください。

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冨山和彦の「挫折力」と強いリーダーの条件

第4回リーダーはその「役割」を理解せよ
答えのない混迷の時代を生き抜くために、リーダーに期待されることとは? リーダーが果たすべき役割について皆さんに具体的に想像していただけるよう、その仕事ぶりや心構えに触れながら、 3つのポイントに分けてより詳しくご説明します。

ポイント1:「不断の自己否定」を心がけること


これからの時代に求められるリーダーは、組織をまとめる「調整型」ではなく、組織のトップとして自ら答えを出す「決断型」です。答えのない混迷の時代を生き抜くためには、自らの経験に基づいた知力や判断力を駆使しながら組織を導いていくことが、リーダーに期待される重要な仕事となっているからです。では、自ら答えを出す決断型リーダーとは、いったいどのような人間なのでしょうか。皆さんに具体的に想像していただけるように、その仕事ぶりや心構えについて今回はより詳しく説明していきましょう。


経済がグローバル化した現在、世界のどこかで起こった出来事が一瞬の間に地球を駆け巡り、経済の趨勢を変えてしまうこともあります。金融の世界では24時間、そうした緊張の連続です。朝に決定した事項を、夜には変更しなければならないという事態も少なくないのです。今日の情報のスピード化は、時代の動きをさらに加速していきます。こうした時代に生きるリーダーは、常に移ろう時代の変化に対応し、即座に状況判断をして、的確な決断を下さなければなりません。そこで求められるのは「不断の自己否定」です。これは、昨日までの自分を否定して、今日の動きに対応する新たな自分になるということです。 


人間は、過去の成功をなかなか忘れることができません。あのときはこうしてうまくいった、こうやって乗り越えた、そうした過去の成功に捉われていては、目の前の困難を克服することはできません。だからこそ、リーダーには不断の自己否定が必要となるのです。


20代、30代の若いうちは、怒ってくれる先輩や上司がたくさんいました。それが40代、50代となり、自分がリーダーとなっていくと、周りには自分を戒めてくれる人がどんどん少なくなっていきます。逆に自分に追随するような人も現れるでしょう。そうした環境もまた自己否定を難しくしてしまいます。


リーダーならば、「不断の自己否定」をいつでも心掛けているべきです。常に自分を省みて、そして戒める自分がいる。その努力が慢心や油断をなくし、リーダーとして日々的確な判断や決断ができる人間へと成長させてくれるのです。


リーダーに求められる「不断の自己否定」とは


「初心忘るべからず」という諺があります。現在は、物事を始めたときの謙虚でフレッシュな気持ちを忘れるなという意味で使われますが、もともとは能の大成者・世阿弥が「花鏡」で説いた教えで、若かった頃の自分の下手さ加減、だめさ加減を忘れてはいけないということなのです。徳川家康は、武田の騎馬軍団に三方ヶ原で大敗北を喫して、命からがら逃げ帰ったとき、絵師にそのときの惨めな姿を描かせて、生涯、床の間に飾っていたといいます。人間は自分の都合の悪いことは忘れてしまう生き物です。家康が非凡だったのは、人間がいかに忘れやすい存在であるかを知っていたからでしょう。三方ヶ原の戦いでは、家康の家臣団の多くが彼を守るために討ち死にしています。家康は、いかに自分が愚かだったか、いかに力が足りなかったかを生涯の戒めとするために、あえて“敗北の絵”を床の間に飾ったのです。これが「初心忘るべからず」の本来の意味です。


失敗したことを忘れずに自らの教訓に
失敗したことを忘れずに自らの教訓に

人間は年をとったり、気力が衰えてきたりすると、どうしても自己革新や自己否定ができなくなります。長年築いてきたものを壊すことによって、全てを失うのが怖くなってしまうのです。たとえば自分がつくったビジネスモデルが時代遅れになったとしても、これを改めようとしなかったり、インターネットや携帯電話といった新しいビジネスメディアが出てきても、紙のカタログ販売にこだわったりといった具合に、過去の成功体験からなかなか抜け出すことができないのです。これは仕事ばかりではありません。ゴルフでいえば、体力が落ちて飛距離が出なくなった対策としてフォームを改造しようとしても、怖くてなかなかそれができません。江戸時代から続く老舗の和菓子屋で聞いた話ですが、“伝統とは日々変革の努力を惜しまないこと”だそうです。実は昭和の初期と現代では、微妙に菓子の味を変化させているといいます。時代、時代に消費者の好みは変わっていきます。そのニーズに応えてきたからこそ、300年、400年という年月、暖簾が続いてきたということです。


失敗したことを忘れずに自らの教訓としたり、逆に一度うまくいったことをあえて改めたりすることは、とても困難なことです。それは成功した自分を否定することにつながるからです。しかし、家康も老舗和菓子屋も“不断の自己否定”を実践してきたからこそ、より大きな成功を手にしました。これからのリーダーは、自己否定できるかどうかが問われているのです。

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